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ゲーム音楽これを聴け!

わたしは いだいな ぶとうか。 うわさでは すでで くまを たおしたことになっておる。 しかし じつは てつのつめを つかって いたのだよ。 わっはっは。 ゲーム音楽とプログレ、ジャズロックが中心。ドールも始めました。うちのドールが勝手にツイッターで呟いたりしてますので、そちらもよろしく。

 

ある少女の行動 

あるところに、ある少女がいた。

彼女は、心優しくひたむきで活発な少女で誰からも好かれ、友人も多く、両親の仲も良好で、家庭は幸せに満ちている。
他人からみれば、大きな出来事も無く、ごく平凡でごく普通の生活を送っている、ごく普通の家に育ったごく普通の少女だ。
だが、それが引き金となる。

少女の心の中は、いつも満たされない欲求でいっぱいだった。
ほんの少しつつけば、無数の蜂が躍り出て、瞬く間に少女を取り巻くあらゆる世界を攻撃し、滅ぼしてしまうほどの、大きな欲望を抱えていた。
平凡でごく普通なことがいちばん素敵なことなのに、少女は気づかない。少女であるがゆえに、いつも刺激を求めて、心は張り裂けそうだった。

―きっと大人になれば、もっと多くの刺激が得られるに違いない。

少女は早く大人になりたかった。
映画の中で活躍する女優達のように、カッコよくて綺麗で、お洒落な大人の女性に。

ある時、部屋に飾ってあったお気に入りの絵画が、意思を持って少女に語りかけてきた。
絵画は語った。

この閉じた絵画の世界こそが、幸せの楽園である、と。あらゆる何者の干渉も受けず、永久に変わることのない、穏やかで理想の世界を描いたこの絵画の世界こそが、全ての人間の目指す世界なのだ、と。

少女は、部屋の片隅に転がったカッターナイフを取り上げて、その絵画を切り裂いた。
閉じた世界なんてクソくらえ。幸せなんて、消えてしまえ。
少女は解放を求めて、行動に移し始める。

ネットの世界では、少女はカッコよくて綺麗でお洒落な大人の女性だった。
大人のフリをして、大人と会話を楽しむ。友人たちの誰もがやっていることだ。
ネットの中で誰かが、ふと少女に向かってこう呟いた。

-これからどこかに遊びに行きませんか-
-どこかってどこですか-
-きみの好きなところでいいよ-
-じゃあ、私の知らない世界に連れて行ってよ-
-ああいいよ-

それからしばらくして、少女は、現実世界から、消えた。

そして誰も、そのことに気づくことはなかった。


―小倉久佳氏の新作「Retro-Nitro-Girl」に寄せて

作・カシマ
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Category: 雑記

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