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ゲーム音楽これを聴け!

わたしは いだいな ぶとうか。 うわさでは すでで くまを たおしたことになっておる。 しかし じつは てつのつめを つかって いたのだよ。 わっはっは。 ゲーム音楽とプログレ、ジャズロックが中心。ドールも始めました。うちのドールが勝手にツイッターで呟いたりしてますので、そちらもよろしく。

 

能楽一噌流笛方、一噌幸弘 その② 

最近はすっかり一噌さんの笛の魅力に取り付かれてしまい、一噌さんの公式ページの通販で一気にアルバムを購入しました。
今回はそのCDレビューです。

一噌幸弘トリオ
アルバム『咲くシャク』
一噌さんの通販サイトで購入。なんとメンバー三人の直筆サイン入り!紙ジャケットに直に書いてあります。これは超嬉しいサプライズ!
これは通販サイト限定で、おまけに枚数限定の購入特典だったので諦めていたのですが、まだサイン入りCDの在庫があったんですね。もう3年前のアルバムなのに…。そんなに売れないの…?

↓これがお三方のサイン。
一噌さんサイン入りCD

一噌さんのCD 鬼怒さんサイン

一噌さんCD 吉見さんサイン

さて、メンバーは
一噌幸弘:能管、篠笛、田楽笛、リコーダー、ゲムスホルン、ホイッスル
鬼怒無月(ボンデージフルーツ、是巨人):アコースティックギター、エレクトリックギター
吉見征樹(スパニッシュコネクション):タブラ、カンジーラ、マトカ
という三人。

鬼怒無月さんは、言わずと知れたハイパーギタリスト。一噌さんのデビューアルバム『東京ダルマガエル』で共演した後に、それまで勤めていた会社を辞めてプロの道に進んだそうです。それまでは普通の会社員兼ギタリストだったそうです。ですから、一噌さんとはもう何十年も共演している人で、息がぴったり合っているのもうなずけます。
吉見征樹さんは、CMやドラマ、テレビ番組のテーマ曲などでおなじみのスパニッシュ・コネクションのメンバーとしてよく知られた方。スパニッシュ・コネクションもギター、ヴァイオリン、タブラという珍しい編成で、国やジャンルを越えた活動をしているバンドです。

さて、一噌さんはこのアルバムで、能管だけではなく、篠笛、リコーダー、ゲムスホルン、ホイッスルを全て駆使し、時に3本同時演奏、5本同時演奏までこなすという離れ業をやってのけています。多重録音じゃなきゃ無理なことを、一人で同時に、全部やってます。
そのとんでもない技はアルバム2曲目「らそらとんび」で早くも披露。
ギターのバックで鳴っている2本の演奏は、聴いただけではとても一人で同時に吹いているとは思えません。
ただの大道芸として、一人で色んな楽器を同時演奏する人はたまに見かけますが、そのような見世物的なものではなく、必要であったからこれを行ったのだろうことは、一聴してみればわかると思います。
二人で同時演奏したものとは、明らかに違うのです。
音の重なりというんでしょうか、二つがぶつかりあうのではなく、一つに溶け込むような雰囲気があって、これは確かに一人で二つを吹かないと表現出来ないことだと思います。
4曲目「たて笛乱舞之序」では、1本演奏、3本演奏、5本演奏という離れ業をやってのけています。1分47秒の短い楽曲ですが、ギター、タブラも無く、独演でこれを行い、しっかりとした楽曲として聴かせるレベルに仕上げています。
信じられませんが、信じられません(笑)
楽曲全体の感想としては、もうこれぞ超絶技巧極まれり!という、超高速アコースティックが炸裂していて、躍動感に満ち溢れています。
能管はお能で使っている楽器ですから、なんだか暗いイメージがありますが、いやいや全然!
いわゆるフォルクローレのような雰囲気はありますが、全く違います。異次元の世界です。しかし、そこにはやはり日本的な空気があり、ピンと張り詰めた緊張感がありながらも、悠然と孤高の空へと舞い上がっていくような飛翔感が感じられて、聴くものを空高く舞い上がらせてくれます。
ウリ・ジョンロートがスカイギターなら、一噌さんはフライング笛だ!って、そう言うとフライングのホイッスルみたいですがね(笑)

お次は、一噌幸弘・しらせLIVE『ふ、ふ、ふ、』。
メンバーは
一噌幸弘:能管、篠笛、田楽笛、リコーダー
壺井彰久(KBB、ポチャカイテマルコ):ヴァイオリン
高木潤一(MASARA):ギター
吉見征樹(スパニッシュコネクション):タブラ
茂戸藤浩司(六三四、刃):太鼓
という5人。

壺井さんは、日本のヴァイオリンプログレバンドKBBでの活躍が有名ですね。海外でも評価の高いバンドです。他にもポチャカイテマルコ、ERAなどがあります。プログレ好きな人ならご存知の方も多いでしょう。
高木潤一さんは、MASARAというバンドを組んでいますが、他にもフラメンコ・ギターの名手として様々なアルバムに参加されている方。
ゲーム音楽ではかの大人気タイトル『ACE COMBAT ZERO:THE BELKAN WAR』に参加されております!
そうなのです!あの感動のエンドクレジット曲「EPILOGUE-THE NEAR THE BORDER-」で素晴らしいフラメンコ・ギターを演奏しているのは、この方なのです!!
他にもなんと『SOULCARIBURⅡ』のオープニング曲「Under The Star Of Destiny-運命の星の下に-」でもその演奏を披露されています。楽曲の途中でじゃらら~ん、とスパニッシュギターがホンの少しだけ現れますが、そうです、あのギターなのです!!なんでこんなに一人で盛り上がっているかって!?だってどっちも中鶴潤一楽曲だからです!!!
中鶴さんの話題になると、私のゲーム音楽蒐集家としての血が騒ぐのです!!血が騒がないヤツは帰れ!!!一回帰ってもアイル・ビー・バックしろ!!!
はあ、はあ、はあ……。ええっと、落ち着きなさい。
意外なところだと、『MUSIC of BOMBERMAN』でアレンジバージョンの楽曲に参加されているみたいです。これは本当に意外。
まあボンバーマン作曲者の竹間ジュンさんは、実は本業はアラブ音楽演奏家(ナイという楽器奏者)ですから、その辺の活動で高木潤一さんと共演されたことがあったんでしょうね。ボンバーマンがどことなくエキゾチックな音楽なのは、そういうことなんですね。
高木さんは、最近だと古代祐三さんの『時と永遠』のサントラに参加されていましたね。ゲーム音楽に意外と縁がある人ですね。
さて、最後の茂戸藤浩司さんは、テレビや映画や様々なバンドで太鼓の音が聞こえたらこの人!というくらい太鼓を色んな音楽と融合させていった、音楽業界でも太鼓第一人者の方。
和楽器とロックの融合バンド「六三四」と「刃-yaiba-」が有名ですね。現在作曲家として活躍されている高梨康治さんもこのバンドのメンバーなので、高梨さんと一緒に参加することもしばしば。
ゲーム音楽だと、PS2の『GENJI』で高梨康治氏と一緒に参加されています。他にも『信長の野望Online』(作曲:川井憲次)とかあるみたいですね。
サムライスピリッツとか参加されててもおかしくない人なんですけど、そっちは西川啓光(にしかわ・ひろみつ)さんという太鼓奏者の方でした。この方も様々な活動をされている方のようですが、それはまたいつかの機会に。

こんなスーパーな5人の共演(狂宴?)ですから、その内容は推して知るべし。
1曲目「空乱12拍子」なんて、のっけからもう超高速!!お前はジョン・マクラフリンか!と(笑)
吹きまくり弾きまくり叩きまくりで、どこの音楽ともわからない独特の場が形成され、一気に引き込まれてしまいます。これぞ新・一噌流の凄み!!こんな音楽、世界でも稀です。面白くてたまらない。
全曲こんなんばっかだとあきますが、そこは緩急自在の一噌さん。3曲目の「海こえて」や5曲目「おかゆ」では、もう涙ものの哀切のメロディーが流れて…。
聴いていると、夕暮れの憂鬱だの、遠い国の戦争だの、一服の煙草の煙だの(邪宗門の一説より)を思い出してしまいます。そしてもちろん、時の流れも。

ゲーム音楽で言うと、天誅シリーズや侍道シリーズで知られる朝倉紀行さんの音楽に、非常に近いものを感じます。
アジアとか中近東とか、どこか特定の国を思わせるようだけどどこの国の音楽でもなくて、もっと混沌としていながらも根底には日本を感じさせるという…ああもう、言葉じゃ言い表せない、このもどかしさ。聴けば聴くほど深みにはまっていく、非常に魅力的な音楽です。

私はプログレとジャズロックとゲーム音楽が大好きですけど、そういうジャンルばっかり追いかけて聴いているわけじゃないんです。そこに縛られてしまうと、こういう音楽がわからなくなってしまう危険性がある。
ドラムが好きとかベースが好きとか、個々の楽器が好きだから、それが活躍している楽曲が聴きたいということもありますけど、決してそこばかりに捕らわれているわけではないです。
もっと単純に、面白い音楽が聴きたい、衝撃を味わいたい、という欲求の方が強くて音楽を聴いています。
そうやって音楽を探して聴いている内に、自然とプログレとかジャズロックとかゲーム音楽とか、こういった一噌さんのやっているような音楽にたどり着いた、という感じです。
流行ってるからとか、他の人の話題についていけないから、なんていう理由で音楽を垂れ流して聞いている(意識せずに耳を通り過ぎている)だけでは、絶対にわからない音楽だと思います。まあそんなのわかりたくもない!っていうならそれで構わないんですけどね、音楽なんて。好き好きってありますし。
ただ、こういう一噌さんのやってるような非常に魅力的な音楽に出会うと、やっぱり感動するんです。涙が出るんです、本当に。こんな素晴らしい音楽が、よくぞこの世に存在してくれた!と。
そういう経験、大事です。
よくある日常恋愛描写とか、いなかのじいさんばあさんがどうとか、そんなものを聴いて泣いて「感動した!」なんて思っているようじゃ、心は育たないんです。それだけじゃないよ、と。
感動は、決して「共感」だけじゃない。これは強く言いたいことです。
悲しいからじゃない。嬉しいからじゃない。理由はわからないけど、あまりに感動して心が締め付けられて、自然に涙が出てくる。それこそが、自分にとっては本当の感動だと、一噌さんの音楽を聴いているとそう思います。
少なくとも自分にとっては、他にどんな音楽を聴いていても、こんな気持ちになることはそう滅多にありませんでした。

これは兄から言われたのですが、「気に入ったアーティストのこと、必ず”さん”づけで呼ぶよね」と。
どうやら私は「この音楽と一生寄り添って生きていきたい」と強く思った演奏者なり作曲者の人を知ると、必ず「さん」づけで呼んでいるようです。
尊敬の念とともにいつも身近に感じていたい、という思いから、自然と”さん”づけになってしまうのだろう、と思います。言われて初めて気がつきました。実はブログを見返していても、そう書いていることに気がつきました。
だから、一噌幸弘さんも「一噌さん」と呼びます。このブログで紹介した時も、一噌幸弘氏、というちょっと固い感じではなくて、”さん”づけにしていたことに気がつきました。
KENSOの清水先生は歯医者さんなので清水先生と呼んでいますけど、気持ちは一緒です。
氏、とか呼び捨てとかで、自分と距離を置きたくないというか。”さん”づけで呼ぶことによって、尊敬の念を失うことなく、親しき仲にも礼儀ありというか、そういう感情で持って呼びたいという思いが自分にはあるんだろうと。

だいぶ脱線しましたが、このライブアルバム『ふ、ふ、ふ、』。必聴の演奏です。ライブでしか味わえない緊張感と空気を存分に味わうことが出来ます。すっごく良い音で録音されてますし、ぜひ、本当の感動を味わって下さい。人間は、ここまで研ぎ澄まされた演奏が出来るんだ、という証明でもあります。そしてそれは、一噌さんにしか出来ない音楽なのです。

一噌さんの魅力に、すっかりハマってしまいました。私が世界一好きな音楽家に、また一人一噌さんが加わりました。

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Category: プログレッシヴ・ロック

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