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ゲーム音楽これを聴け!

わたしは いだいな ぶとうか。 うわさでは すでで くまを たおしたことになっておる。 しかし じつは てつのつめを つかって いたのだよ。 わっはっは。 ゲーム音楽とプログレ、ジャズロックが中心。ドールも始めました。うちのドールが勝手にツイッターで呟いたりしてますので、そちらもよろしく。

 

その将来の顔は真実か 

少しだけ、不思議な話をする。

時々、自分には人の老いた顔が見える瞬間がやってくる。
それがただの気のせいではないことは、15年ほどかかって証明された。
ただし、第三者に対してそれが真実であることを証明する手立てはない。
ゆえに、それは自分だけにしかわからない。


中学の時の話だ。
自分には、ちょっとだけ気になる存在の女の子がいた。
小学校の時に2年間、同じクラスだった人で、そこそこ喋りもするし、その人を含めた友達何人かと一緒に動物園に行ったこともある。
とはいっても趣味が合うわけでもなく、特別に仲が良かったわけでもなく、日常の中でその子と何を話していたのかは、覚えてはいない。
つまりは、ただのクラスメイトである。

その子はかなりおてんばというか、活動的で元気な女の子だったのだが、中学に入ると、急に大人しくなり、体つきも女性らしくなっていった。
変わっていってしまう彼女の姿を見ているうちに、自分はその変化に戸惑い、そしてそれがどうにも気になってしまい、以前は気軽に話しかけられたのに、何だか緊張してしまって、彼女の姿を目で追うことしか出来なくなっていた。
そんな頃の話だ。

ある日突然、それがいつだったのかは忘れてしまったが、ふと、やけに年老いた女性の顔が頭に浮かんだ。
全く知らない、老婆の顔である。
しかし、その顔が浮かんだ瞬間「あ、これはあの子の将来の顔だ」と強く感じた。
その瞬間、自分はひどく落ち込んだ。
恐らく、自分は彼女のことを好きになりかけていたのだろう。
自分の好きな女の子が、こんなにも変わり果ててしまうのだろうか。それも、酷く醜く。
年老いたから醜いのではない。老いることは決して醜くはないのだから。
そのような単純な変化ではなく、その顔には、ねじまがった性格が思い切り滲み出てしまったような醜悪さがあったのだ。
溌剌とした元気な彼女からは、考えられない姿だった。
平和な毎日を過ごしていた中で、何の前触れもなく、それは突然やってきた。
一瞬にして、自分は絶望の深い闇へと落ちたのである。

いや、しかしまさか。
霊感など全く無く、第六感が優れているわけでもない自分が、人の将来の顔を見るなどという非現実的な経験をするわけがない。
きっと気のせいだ。
眠くてうとうととしていて、夢うつつの中で見た幻なんだろう。
しかし、自分はその時に、彼女への興味を失ってしまったのは事実だ。
その後、彼女に告白することもなく中学を卒業し、離ればなれになった。
彼女は近所に住んでいたので、登校時や休日に出かけたりする時にたまに見かけることはあったが、話かけることは無かった。

それから何年かして、自分は大学に通うようになった。
一度、駅で彼女と偶然出会い、一言二言会話をしたことがあったが、特に変化はなかった。
彼女は、短大を卒業してすぐに就職した、と言っていたのを覚えている。
それからさらに数年がたち、自分も会社に勤めるようになって、彼女のことをすっかり忘れていた。
中学生の時から、既に15年ほど経過している。

ある日、会社の帰りに、電車に乗ろうとした時だった。
やけに薄気味の悪い、ニヤニヤとした笑みを浮かべて、一心不乱に携帯を操作している、黒いスーツのOLが目の前に立っていた。
それが、彼女だった。
髪型は変わらず、体型も変わっていない。
しかし、その顔には見覚えがあった。
紛れもなく、彼女だった。
その顔を見て自分は凍りついた。
中学の時に見た、あの醜い老婆の顔だったのだ。
正確には、あの老婆の顔に近づきつつある顔だったのだ。
あの溌剌とした元気な笑顔はとうに消え失せていた。
つやのないバサバサの髪に縁取られた血色の無い白い顔に、不健康そうなにやけた薄気味の悪い笑みを貼りつかせて、周囲の風景には全く興味を示すことなく、ただ携帯電話だけを見つめて、忙しなく指を動かしている。
もちろん、目の前の私には気付くはずもない。
いや、気付かれたら厄介だ。
私は黙ってその場を離れ、電車を一本遅らせることにした。


ここまで強烈な体験はまだ一度しかないが、今も突然、誰かの年老いた顔が見えることがある。
しかも、例外無く醜悪な顔なのである。
さらには、明らかに死んでいる時の顔が見えることすらある。
だが、その「見える」顔はいつも知人とは限らない。街中を歩く赤の他人の顔を見て、突然その人の醜い老顔が見える時もあれば、テレビのタレント、芸能人、政治家などの場合もある。全くのランダムなのである。
何とも厄介で意味のない能力である。

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Category: 都市伝説

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