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ゲーム音楽これを聴け!

わたしは いだいな ぶとうか。 うわさでは すでで くまを たおしたことになっておる。 しかし じつは てつのつめを つかって いたのだよ。 わっはっは。 ゲーム音楽とプログレ、ジャズロックが中心。ドールも始めました。うちのドールが勝手にツイッターで呟いたりしてますので、そちらもよろしく。

 

プログレ三昧放送記念②日本が誇るプログレッシヴ・ロックバンド、ケンソー特集 

私はケンソー大好き人間ですが、ブログではまともに取り上げたことがなかったので、今回プログレ三昧放送記念でしっかりと取り上げてみたいと思います。清水先生もゲストでいらっしゃいますしね。
なお、清水先生ブログによると、登場時間は15時19分頃だそうですので、ファンは要チェック。

今回の記事は、レビューっていうよりは私的なケンソーとの出会いとかそういう話なので、特別面白くないと思います。
まあこういうケンソーファンもいるよ、ってぐらいですかね。

さて、まずは私とケンソー作品との出会いから。
私のケンソーとの出会いはかなり遅く、今から7~8年ほど前だったかと思います。
今では全アルバム&DVDを所有し、ライブにも必ず出かけているほどの大のケンソーファンですが、当時はもちろんケンソーなど全く知らず、プログレすらまだまだほとんど知らない頃でした。日本にプログレやってるバンドが存在していることすら知りませんでした。
そんな頃に初めて聴いたケンソーのアルバムは、名作と呼ばれている『KENSOⅡ』でも『夢の丘』でもなく『天鳶絨症綺譚(びろうどしょうきたん)』でした。しかもイタリア盤、紙ジャケット仕様です。
なぜこのアルバムかというと、店頭で見かけてジャケットが凄く気に入って買ったという、ただそれだけでした。
その前に四人囃子の『一触即発』との出会いがあり、日本にもプログレってあるんだ、しかもなかなかいいじゃないか、ということになってディスクユニオンをうろうろしていたところ、『天鳶絨症綺譚(びろうどしょうきたん)』を見つけた、というわけです。
この四人囃子を知ったきっかけだって、元をただせばジャッキー映画の『酔拳』の日本独自の主題歌「カンフュージョン」をやっていたからだったわけで、しかも失礼なことに一発屋だと勘違いしていました。まさかあんな物凄いアルバムを発表していたバンドだったとは知る由もありませんでした。
そういう状態でしたので、もうまさに手探り状態。
ですから、最初に聴いたケンソーの楽曲は『天鳶絨症綺譚(びろうどしょうきたん)』の一曲目「精武門」であるわけで、清水先生の作曲した楽曲ではなかったのです。

このアルバムを聴いた当初は、なんだかノリが悪く、ちょっと気持ち悪いようなメロディがなかなか受け入れられなくて、一度聴いて数日放っておいたりしていたのですが、なんだかまた聴きたくなってまた聴いてみてはなんか気持ち悪い、となってまた数日おいて、また聴きたくなって聴いて…ということを繰り返していく内に、だんだんとこのアルバムの魅力に気づいていきました。
今では思い出深いアルバムとして愛聴盤となっています。
深みにはまっていく過程で、他のアルバムも聴きたくなってだいぶ探し回りました。その頃はまだ再プレスもしていなかった時期だったので、なかなか出回っておらず、アルバム『スパルタ』も、あまり音質の良くないCD盤しかなく、『エソプトロン』も音が小さくて迫力がなく、名盤である『KENSOⅡ』もなかなか見つからなくて、やっと見つけたような有様でした。
今では全作がリマスターされたBOXセットや、キーボードの光田健一さん監修の『SPARTA Naked』など、良い音質のものが手に入るようになりましたね。

さて、そうしてケンソーの大ファンとなったわけですが、一体私はケンソーの何が好きなんだろう、ということを、歴代アルバムを紹介しながら考えてみたいと思います。

まずは、ずらっとケンソー全作品を並べてみます。
・KENSO(自主制作盤) 1980年

・KENSOⅡ(自主制作盤) 1982年
デジタルリマスター紙ジャケット仕様有り。ボックスセットの『KENSOⅡ』には収録されていないボーナストラックがあるので、ファンなら買い。

・KENSO(メジャーデビュー盤) 1985年
デジタルリマスター紙ジャケット仕様有り。

・スパルタ 1989年
2009年に『SPARTA NAKED』と題して、音質を飛躍的に向上させたアルバムが発売。ボーナストラックつき。
ボックスセットの『SPARTA』とも違う音なので、ファンなら買い。

・夢の丘 1991年
デジタルリマスター紙ジャケット仕様有り。というより、紙ジャケしかない?

・エソプトロン 1999年
かなり音が悪いので、ボックスセットのリマスターを聴くべし。

・天鳶絨症綺譚(びろうどしょうきたん) 2002年
イタリア輸入盤紙ジャケット仕様有り。

・うつろいゆくもの 2006年

・内ナル声ニ回帰セヨ 2014年
ディスクユニオンの購入特典CD有り。「A SONG OF HOPE」のカラオケ音源です。実際のレコーディングで使用した音源だそうで、これを聞きながら半田美和子さんがレコーディングされたそうです。

これら9作品がケンソーのアルバム作品。
最新作の『内ナル声ニ回帰セヨ』以外は全て『KENSO COMPLETE BOX』に収録されています。
続いてライブ作品。

・イン・コンサート 1986年
デジタルリマスター紙ジャケット仕様有り。

・LIVE '92 1993年

・空に光る Early Live Vol.1 1994年

・陰影の笛 Early Live Vol.2 1995年

・ZAIYA LIVE 1996年

・IN THE WEST 1999年

・謙遜愚素 2000年

・鬼気迫而暖 CHILLING HEAT-LIVE IN TOKYO 2004- 2005年

以上、8作品。
この内『IN CONCERT』『LIVE'92』『ZAIYA LIVE』は『KENSO COMPLETE BOX』に収録。

それ以外のライブ限定CDはこちら。
・76/77(喧騒Ⅱ)
清水先生、歯科大時代の音源。76年から77年頃のデモ音源だそうです。2000年の結成25周年ライブ時に会場限定で販売されたそうです。

・A BOY IN SOLITUDE
新作『内ナル声ニ回帰セヨ』制作のための募金活動の一環として、2011年のライブ会場で販売されたCD。確か1000円ぐらいだったかと。
過去のデモ音源がたくさん入っているデータディスクです。
『内ナル声ニ回帰セヨ』に収録されている「若き日の私へ」の原曲と思われるかなり古い音源が聞ける、貴重なCD。他にも、某アイドルに提供するために作ったけどボツになった音源が入っています。某アイドルって誰だったんだろうか…。

まずは第一作目。
といっても商業的な第一作ではなく、ケンソーが発表した年代ごとに紹介していきますので、ここでは自主録音で制作された『KENSO』をご紹介します。
収録楽曲は、
1.日本の麦唄
2.陰影の笛
3.ふりおろされた刃
4.海
5.かごめ
6.ブーちゃんの宙返り
全6曲です。

全体的には、日本的なものを感じます。和楽器を入れたらあっという間に和楽器バンドになってしまいそうな雰囲気です。
当時、シルバーエレファントに一緒に出演していた、かの源平討魔伝作曲者である中潟憲雄さんが在籍していたバンド「アクアポリス」の楽曲と近いものがあるような気がします。
あんまりにも仰々しいプログレ大作、というようなものではなく、もっと素朴な雰囲気というか、日本のカンタベリーミュージックとでもいうか、ぶっちゃけて言うと田舎っぽいというか。
また、ボーカル楽曲があるのがびっくりな点。「ふりおろされた刃」は、あきらかにツェッペリンからの影響を受けた楽曲で、「ケンソー独自の楽曲」というにはまだ一歩足りないかな、という印象を受けます。
しかし「日本の麦唄」「海」の2曲には、その後のケンソーの方向性が現れていると思います。この2曲は、今聴いてもケンソー「らしさ」を感じます。

そして、2ndアルバム『KENSOⅡ』で、創作意欲が爆発します。
これが自他ともに認める名盤と言われているのは、ひとえに「爆発」なんだと思います。岡本太郎が言った「芸術は爆発だ」というあの言葉通りの現象が、ここでは起きていると思います。

1.空に光る
2.麻酔 part.1
3.麻酔 part.2
4.氷島
5.ブランド指向
6.はるかなる地へ
7.内部への月影
8.さよならプログレ

第一曲目の「空に光る」が、このアルバムの全てを表わしているように思います。どの楽曲も、まさに光り輝いているんです。聞き飽きる曲が一つも無い。
このアルバムのタイトルは『KENSOⅡ』ですが、『空に光る』というアルバムタイトルにしてもよかったのではないか、と思うぐらいに全てが光り輝いているんです。
清水先生の鬱屈していた若き日のエネルギーが思いっきり爆発していて、圧倒されてしまいます。これだけの名盤が当時は見向きもされなかったというんですから、どれほどのプログレ逆境の時代だったのかが窺い知れます。一部では高評価だったそうですが。
「氷島」の美しいメロディといい、「ブランド指向」の文字通りのブランドX並みのジャズロック曲といい、全てが素晴らしい。ちなみに「ブランド指向」の2分49秒から2分52秒の部分で、わずかにP.F.Mの「FOUR HOLES IN THE GROUND(原始への回帰)」と思われる1フレーズが登場します。気のせいかもしれませんが、しかしこのアルバムの紙ジャケット仕様のCDに、ボーナストラックとして同曲のケンソーカバーバージョンが入ってたりしますんで、P.F.Mの影響は大きいと思います(『KENSO COMPLETE BOX』の『KENSOⅡ』ではカットされています)。
全曲に聴かれるメロディにどことなくイタリアンプログレの雰囲気を感じるのは、的外れでも無いかなあとは思うんですが、いかがなもんでしょうか。
ケンソー歴代アルバムの中でも、情熱的な楽曲が多いですし、フルートが入っている部分を聞くとフランスのような優雅な雰囲気ではなくて、イタリアの素朴な雰囲気がありますし。
音楽的なリズムがどうとかコードがどうとかはわからないし覚えて分析したいとも思わないので、感覚的に言うしかすべが無いのですが、このアルバムを聴いているといつでも活力を与えられるのは事実です。

このアルバムが存在していて、知ることが出来たおかげで何度助けられたことか。
ありとあらゆる場面で、このアルバムは私の原動力となったのです。それほどのアルバムは、人生においてそう多くあるものではありません。いつだってこのアルバムは私の側にあって、いつでも聴ける状態にあります。
私はこのアルバムを一生手放すつもりはありません。生涯、聴き続けます。
他に何もなくても、このアルバムさえあれば生きていけるような気がします。

続いてKENSOのメジャーデビュー作品『KENSO』です。
ボーナストラックの「海」ライブバージョンは、KENSO COMPLETE BOXには未収録。紙ジャケットのリマスターものには入ってます。

1.聖なる夢Ⅰ
2.Power of the Glory
3.微風が…
4.Far East Celebration
5.精神の自由
6.Patter of the Groovy
7.Turn to Solution
8.Nostalghia
9.聖なる夢Ⅱ
10.胎動

前作のKENSOⅡのほとばしる情熱というものがちょっと冷めた感じで、もっと冷静に楽曲を作りこんでいる印象を受けます。
キーボードのメロディも明るくポップな雰囲気で、フュージョンのような心地よい楽曲が並びます。
そういった、割と穏やかで和やかな雰囲気のアルバムなのですが、最後のボーナストラックのライブバージョンの「海」が圧巻のバリバリのロックな演奏となっていて、非常にアンバランス。ここまでこういう流れできて、最後にコレかい!となるのですが、まあおまけですし、ファンとしては嬉しい音源なのでいいですけどね。だってめっちゃくちゃかっこいい音源なんですもの。

お次は名盤『SPARTA』。

1.Good Days,Bad Days
2.BIFUKA-美深
3.The Stone of Golden Hair Village-金髪村の石
4.MISKATONIC
5.GESSHYA SENKOH-月夜舟行
6.The Shadow Over Innsmouth-インスマウスの影
7.Neuro-Psychoma-ニューロ・サイコーマ

これは現在なら『SPARTA NAKED』という、KENSOメンバーの光田健一さんがリマスターした作品が出ているので、そちらを聴くのがいちばんでしょう。『KENSO COMPLETE BOX』でのリマスターも良いですが、やっぱり私としては光田さんマスターをオススメします。
なんというか、音が柔らかいっていうんですかね。COMPLETE BOXの方はもうちょい荒々しいロックな音質なんですけど、光田さんの方がより優しい音で、もっとドラマティックというか、美しさが際立つ音に仕上がっているんです。それでいて迫力を損なっていないんですから、これは非常に大変な労力を注ぎ込んだのでしょうね。
近年数多く発売されているデジタルリマスター作品は、音がデカくて各パートがはっきり聞こえるようになった、というだけの作品が主ですけど、これは別次元です。新作と言ってもいいぐらいに違います。
それにボーナストラックも2曲、美深のピアノソロと「Good Days,Bad Days」のライブ音源がついてますし、COMPLETE BOXを買って持っていたとしても『~NAKED』は買いです。
「Good Days,Bad Days」「美深」はライブでもよく演奏される楽曲ですので、KENSO初心者にもオススメです。
それとちょっと補足。
1曲目「Good Days,Bad Days」は、おそらくレッド・ツェッペリンの「Good Times Bad Times」にちなんで名づけられたのかなあ、とお思います。楽曲の雰囲気はまるで違いますが、「ロックバンド」としてのKENSOを忘れないために、こういう曲名をあえてつけたのかなあ、なんて思います。
3曲目、「金髪村の石」は、当時ドラマーの村石さんが金髪にしていたからこういう曲名になったとか。
4曲目と7曲目は、おそらくクトゥルー神話から曲名がとられたものと思われます。
手元の『H・P・ラヴクラフト大事典』(著者:S・T・ヨシ、監修:森瀬繚、2012年エンターブレイン発行)によると、「MISKATONIC」は、アメリカのマサチューセッツ州にある架空の都市「アーカム」に存在するという架空の大学。
そして「インスマスの影」は、ラヴ・クラフトの著作『インスマウスを覆う影』からとられていると思われます。

お次はこれまた名盤『夢の丘』です。ってか、KENSOには名盤しかありません。

1.月の位相-Ⅰ
2.時の意味
3.謎めいた森より
4.イア
5.心の中の古代
6.不安な記憶
7.地中海とアーリア人
8.イアを去った日
9.フォース・ライク
10.アルファマ
11.月の位相-Ⅱ

一曲目の「月の位相-Ⅰ」のイントロで、もう心を奪われます。このアコースティックギターの音色といったらもう!イタリアンな雰囲気ですね~。そこに絡むリコーダーの素朴な音がまたたまらない。ギターとユニゾンしながらも、イントロの最後では高らかに空へ飛んでいくようにメロディが上昇していくという、何度聞いても不思議なイントロです。
そこからの爆発するようなド迫力の演奏に、KENSO最盛期のエネルギーが漲っているなあ、と感じるのです。
もはやこれ以上のKENSOは考えられない、というぐらいに、この作品は巨大な力に満ち溢れています。それはKENSOⅡでの暗い情念が炸裂したような、若さ溢れる力の爆発ではなく、最高の音楽を目指して溜めに溜めていた力が爆発したというようなものだと思います。
つまりは、それまでのKENSOとして活動してきた全ての力が、ここに集結したのだと思います。
あまりにやりつくしてしまったからなのか、このアルバム発表後、KENSOは休止期間に入ります。

その後、充電期間というか休息期間を経て、アルバム『エソプトロン』で帰ってきます。
このアルバムに収録されている「在野からの帰還」に、清水先生の思いが込められていると思います。
また、KENSOのホームページの記事によると、この時清水先生はかなり病的にハイな状態だったらしく、その不安定さがアルバムにも表れているように思います。
ジャケットに自らの写真を使ってしまうぐらいに。

1.個人的希求(泣き笑い~少年の希求~祝祭)
2.願い叶える子どもを連れてゆこう
3.湖畔にて
4.在野からの帰還
5.知識を超えて
6.GIPS
7.THE EGG OF JOE
8.CHRONOS OURANOS ESOPTRON
9.僧の悲哀
10.RELEASE YOURSELF
11.気楽にいこうぜ

まるで「俺こそが主役」と言わんばかりに、これまでに無いぐらいギターが前面に出ています。
カシマとしては、この作品は結構好きなんですが、なんというのかなあ…聴いてて落ち着かないっていうのはあります。
変拍子や独特のメロディで攻めに攻めてはいるし、ノリもよくてギターリフもかっこいいんですけど、アルバム全部を通して聴くのはちょっと厳しいかな、と。
KENSOホームページによると、『夢の丘』発表後のライブやリハーサルで、清水先生は「メンバーがあまりに上手すぎて、自分にはリード出来る技量もアイディアも無い」というような苦悩があったようで、その反動が出たのでしょうか。俺がリーダーなんだから、という気負いがあって、それがストレートに出てしまったのかもしれません。
パワーに漲っているのは確かですし、もちろん好きなアルバムではあるのですが、全部を通して聴いているとちょっと疲れてしまいます。

そこからの『天鳶絨症綺譚』です。
この頃、初めてバリ島に訪れてガムランの音色に感激したそうで、このアルバムでも、シンセによるガムランの音色が使用されています。

1.精武門
2.禁油断者マドリガル
3.韜晦序曲
4.木馬哀感
5.Tjandi Bentar
6.謀反
7.夢想用階段
8.Echi dal Foro Romano
9.隠遁者の娘
10.太郎という生き方
11.夜のDoppelganger
12.Isolated Jiro
13.和解
14.陰鬱な日記
15.自他溶融

このアルバムでKENSOを初めて知った、というのも珍しいですかね。
振り返って見ると、第一曲目が小口さんの楽曲、というのもこれが唯一ですね。
それはやはり「俺がリーダーなんだから」という気負いがなくなった、ということなのかもしれません。
KENSOは、もちろん清水先生のギターと楽曲無しには成立しませんが、清水先生だけでも成立しません。メンバーが揃って初めて、あの独特の音楽が立ち表れてくるのです。
それがはっきりとわかるのが、このアルバムなのかもしれません。
冒頭の「精武門」の力強いリフ、「禁油断者マドリガル」での不可思議なメロディ、光田さん作曲の人気曲「Echi dal Foro Romano」と、ギターもキーボードもドラムもベースも、そして作曲も、バランスよく顔を出してきて活躍しています。でも核となっているのは清水先生のギターであり、清水先生のメロディという、このマジック。これこそがKENSOのあるべき姿だったのでしょう。
苦しい時代を超えてたどり着いた、本当の意味での新生KENSOの姿がようやく現れた、という感じがします。
カシマにとっても、このアルバムから始まったのですから、面白い時期にKENSOにめぐり合えたのかな、と思います。

このアルバム後、ドラマーが村石雅行さんから小森啓資さんに交代します。
ファンの間では賛否両論があったりしたようですね。カシマとしてはどちらのドラマーも大好きなので、それでKENSOの楽曲が面白いものになれば、それでいいんじゃないかなと思います。
そして発表されたのが『うつろいゆくもの』。

1.痛ましき晦冥
2.あの頃モビーディックと
3.そこはまあそこはかとなく
4.Rhyme-stone in Cotswolds
5.ウブド寝入りばな現幻聴
6.シヅカへの扉
7.木霊の舞う情景
8.A Single Moment Of Life
9.GOS
10.わくわくリーバレー
11.蠱惑島に歌は
12.三つ縄6-8
13.風の中の菲林
14.暁に楽師が
15.コドン1
16.コドン3
17.コドン2

ギターでロックな雰囲気満載ながらも、随所で手拍子でノレないぞ!こりゃ一筋縄じゃあいかないぞ!という、トリッキーなアルバム。
このアルバムの後に、小森さんは「Tri Offensive」というインストロックバンドを結成しますが、このアルバムでの経験が活かされているんじゃないかなあ、と思います。
トリッキーでテクニックも抜群なロックなんだけど、メロディの豊かさを忘れない、そして独創的、というような部分ですね。
いわゆるシンフォなプログレ大作!というような楽曲はないんだけども、とてつもなくロックなアルバムであり、プログレの持つロマンチックなメロディがあり、ジャズロックの持つ緻密さや緊張感もありつつ、アバンギャルドなちょっと気持ち悪いメロディもあったりして、なんだかカシマの大好物が全部入っているような、とても欲張りな望みを叶えてくれたアルバムです。
それでいてユーモアもあって、余裕すら感じさせてくれます。だから、何度も何度も頭からリピートしてしまうぐらいに聞き飽きないんです。
こういう作品、まず巷ではお目にかかれません。
プログレ大好きで良かった!KENSOを好きで良かった!俺は間違ってなかった!!と思いますね~。

そうして迎えた、現時点でのKENSO最高傑作であり最新作が『内ナル声二回帰セヨ』です。

1.若き日の私へ
2.新宿厚生年金に空
3.江天暮雪
4.Voice of Sankhara
5.朱に交わればRED
6.農耕民族に告ぐ!
7.心は過去へ向かう
8.A Song of Hope

紛れも無くプログレッシヴであり、ロックであり、緻密で緊張感のある演奏があり、美しいメロディもあれば荒々しさもあり、しかしながらそこにユーモアもあり、さらには郷愁までも感じる…と、まさにKENSOの魅力の考えられる全てが詰まった作品となりました。
と、ここまで記事を書いてきて、カシマがKENSOが好きな理由、ちょっとだけわかりました。

要は、KENSOには、カシマが「こういうのが聴きたい!」と思うものが全てあるんですね。
プログレの持つダイナミックで躍動感溢れる美しいメロディ、ジャズロックの持つ精緻を極めた熟練の技と、そこからうまれる緊張感漲るプレイ、ロックの持つ凶暴性、衝動性、フュージョンの持つわかりやすいメロディと爽やかな雰囲気…。
プログレもジャズロックもフュージョンもゲーム音楽もクラシックもテクノも、何でも聴くカシマですが、カシマが音楽にいちばんに求めているのは「面白い要素」という、かなり得体の知れないものです。
カシマが色んな音楽を聴くのは、各音楽ジャンルが持つ雰囲気が好き、というのではなくて「面白いか面白くないか」という、ただそれだけのことなんです。
その得体の知れない要素、言葉に出来ない感覚を全て満たしてくれるのが、KENSOなのです。
だから、世界一好きなバンドであり、いつでも自分の側にいる音楽なのです。
それゆえに、どの音楽ジャンルのどの音楽を聴いても、いつもちょっと物足らなく思うのです。
もはや、KENSO無しでは生活出来ません。逆に言えば、KENSOさえあれば他の音楽はいらない、という極論にまで達してしまいそうですが、いや、しかしそれは無いでしょう。
KENSOをもっと深く楽しむためには、あらゆる音楽や芸術作品に触れることが大事なのですから。

今回、全てのアルバムを聴きなおしながらこの記事を書きましたが、そうか、そういうことだったんだな…と思いました。
KENSOに、自分の求める全てがあった、ということですね。
こういうバンドは、一体、一生にどのくらい出会えるんでしょうか。
今の所、カシマにはKENSOしかいません。

これからも、カシマのプログレの旅は続きます。
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Category: プログレッシヴ・ロック

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