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ゲーム音楽これを聴け!

わたしは いだいな ぶとうか。 うわさでは すでで くまを たおしたことになっておる。 しかし じつは てつのつめを つかって いたのだよ。 わっはっは。 ゲーム音楽とプログレ、ジャズロックが中心。ドールも始めました。うちのドールが勝手にツイッターで呟いたりしてますので、そちらもよろしく。

 

忘れえぬゲーセンのよきライバル 

SNKの格ゲー『月華の剣士』が稼働していた頃の話だ。
俺が使っていたキャラは李烈火。AB同時押しで出る避け攻撃を駆使して、対戦でも結構勝っていた。いや勝ちまくっていた。たまに鷲塚という新撰組キャラで極悪な待ちをやられて負けることはあったが。
そんなある日、奴は乱入してきた。
相手キャラは、隠しキャラの武蔵。隠しキャラ使用コマンドの情報が解禁したばかりだったので、ああこいつも物珍しくて使ってるだけだな、とタカをくくっていた。
しかし、いざ対戦が始まるとつええつええ。こちらのテンポずらし無影脚を読んで迎撃してくるわ、激烈に攻めてきたかと思えばこちらの様子を伺い一瞬立ち止まるわ、なかなかの好敵手。こいつは一筋縄ではいかん。
俺は全力を出し切った。お互いに1本ずつとり、最終戦。
もう何年も前の話だから詳細は覚えていないが、俺は負けた。待ちなどというゲーマーの風上にもおけないような根性の腐ったやり方ではなく、正攻法でやられたのだった。これには参った。負けたが、しかし嬉しかった。
俺は負けじと乱入した。またもお互いに1本ずつとり、最終戦。
今度は僅差で勝った。武蔵の大技の隙をついて、こちらは大技に頼らずに戦った結果だった。
しかし奴も諦めてはいなかった。続け様に乱入。そこからお互いに勝ったり負けたり、延々と対戦しまくった。しかもお互いに同じキャラで。持ちキャラのプライドというか、俺のキャラが負けたまま引き下がれねえ、という意地だった。
しかし面白かったのは、対戦が白熱してくると相手の筐体が揺れてくることだった。相当力入れてレバーを操っていたのだろう。揺れがこちらまで伝わってきた。キレて掴みかかってきたらどうしよう…とちょっと怖くもなったが、それ以上に対戦に熱中していた。
やがて、俺が何度目かの勝利をおさめると、奴が席を立った。
やべぇ殴られる!
そう思って身構えたがもちろんそんなことはなかった。チラっと相手を見ると、長髪を無造作に縛り、黒ブチ眼鏡をかけ、バッグを肩にかけた細身の大学生らしき青年だった。別にブチギレたような様子はなく、ただクッと眼鏡を指で押し上げただけである。
久しぶりの好敵手。俺は敬意を表して武蔵使いの師匠「ムサ師匠」と呼ぶことにした。
それから何度もゲーセンでムサ師匠と対戦した。いつも決まった時間に決まった対戦台で、必ず使うキャラは武蔵。
ムサ師匠が他の奴らと対戦している時は、俺は対戦をじっと見守る。
やはりムサ師匠は強い。次々に色んな奴らが乱入するが、ムサ師匠には勝てない。俺は、さすがムサ師匠、上手いなあ、と感心しながら見守っていた。お前らじゃムサ師匠には勝てねえよ、なんてことも思いながら。
さて、そろそろ俺の番だな。奇しくも俺の持ちキャラの李烈火を使った奴が負けたのを見届けて、俺は乱入した。お前の使っていた李烈火はニセモンだ。なんたってカラーが違う。俺のこの赤い色替え李烈火こそが本物なんだよ!!
チャリン。50円投入。いよいよムサ師匠との熱い対戦の始まりだ。
何度かの対戦でムサ師匠のクセみたいなものは掴めてきていたものの、やはりムサ師匠は上手い。俺の僅かなミスが命とりとなり、最後の最後で超必殺技を叩き込まれた。うわーやっちったよー!と思ったが、同時にやっぱムサ師匠は見逃さねえよなあ、と何だか嬉しくもあった。この日は気持ちいいぐらいに思いっきり負けた。
今日は勝てる気がしなかったので観戦しようと次に並んでいたやつに席を譲る。するとそいつはなんのためらいもなく鷲塚を選んだ。
すげー嫌な予感は、見事に的中した。「待ち」だ。きっと、いつだか俺を負かしたやつに違いない。
待ち野郎も武蔵相手は初めてだったらしく、いくらかダメージをくらったもののやっぱり待ち野郎は待ち野郎。まるで対戦する気などないのだろう。だんだんと筐体の揺れも激しくなっていた。
結局ムサ師匠は負けてしまった。最後にバン!とボタンを叩いて立ち上がった。そりゃあ待ちやられちゃキレるよなあ、とムサ師匠を見ると、俺の横をすっと横切り、両替機へ。
…ムサ師匠、やる気だ。
案の定、ムサ師匠は待ち野郎に乱入。そこからが凄かった。
ひたすら武蔵を使い続け、ひたすら乱入地獄。待ち野郎に一戦もCPU戦を行わせないという徹底ぶり。しかも筐体がガタガタ揺れること揺れること。
待ち野郎も根を上げて、ついにノーガード。そそくさと店を出ていった。
ムサ師匠…あんたすげえよ!やっぱあんたは師匠だよ!俺は感動した。ムサ師匠の執念の勝利である。多分1000円ぐらい使ったのだろうか。1回50円ゲーセンで、
その後、誰も対戦に入らない様子だったので、再び俺が乱入。もちろん赤い李烈火だ。
やはりお互いに1本とり、今日はキレ気味のムサ師匠が勝った。不思議と今日の俺との対戦中は筐体がガタガタ揺れなかった。ムサ師匠もいつものライバルがきて安心したのだろうか…お互いに全く言葉も交わさないし目すら合わせないから、真意は不明だ。

それから『月華の剣士』がなくなると、ムサ師匠をゲーセンで見かけなくなった。たまにシューティングゲームの『STRIKERS 1945』をやっているのを見かけたが、完全に暇潰しにやっている様子で、しかも下手だった。

『月華の剣士 第二幕』が稼働し始めた時もムサ師匠は現れなかった。登場キャラに武蔵がいなかったからだろうか。

しばらくして、1駅向こうのゲーセンに何となく行ってみた。そこには『月華の剣士』と『月華の剣士 第二幕』がおいてあった。
自分の持ちキャラである李烈火は第二幕でだいぶ仕様が変わって使いづらくなっていたので、俺は久しぶりに『月華の剣士』をやることにした。
しかし、何だかつまらない。当然ムサ師匠が乱入してくるはずもない。
俺はソッコーで1コインクリアしてゲーセンをあとにした。

それから何年かして、地元のゲーセンに『月華の剣士』が再設置された。
ふらりとゲーセンに立ち寄ると、ちょっとレイアウトが変わっていた。
対戦台を覗くと、見覚えのある長髪。そう、再びムサ師匠が現れたのだ!これには驚いた。だがムサ師匠はギルティギアをやっていた。しかも結構勝っている。
俺はギルティギアは全然やっていなかったので対戦しようとは思わなかった。
内心、ムサ師匠と『月華の剣士』でまたあの白熱した対戦がしたかったのだが、それは叶わなかった。もはや『月華の剣士』は過去のゲームだった。ムサ師匠はギルティギア師匠になってしまった。
結局『月華の剣士』はやらずに帰った。

その後、ムサ師匠改めギルティギア師匠は数年間はたまに街中で見かけた。しかも毎度全く同じ格好なのには驚いた。ホントに全く同じなのだ。似通った服ではなく、全く同じ。ヨレたカーキグリーンのコートを一年中羽織った長髪の姿ですぐにわかった。

最近は全く見かけなくなった。どうしてるのだろうかと気になる反面、別に友達になりたいとも思わない。話したいとも思わない。何故かはわからない。

ゲーセンならではの不思議な縁の話である。
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Category: ゲーム

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コメント

俺のゲーセンでのトップ3に入るであろう酷い思い出。
当時やってたゲームは鉄拳4。
おれがプレイしてたら乱入者が入ってきた。
その乱入者は何の躊躇もなくマードックを選択。
そこでふと思った。
コイツはもしや?!
そう、その乱入者はよく出没するイカれ野郎メガネおっさんだった。
イカれ野郎メガネおっさんは普通に弱いんだが乱入がしつこいことなんの。
そのまま三時間ほどイカれ野郎メガネおっさんと対戦し続けた。
その間おれは一度も負けてないw
相手は53連敗。
しかも100円ゲーセン。
三時間、何の考えもなくひたすら連コインしてくる神経がわきゃらん。
5千3百円もありゃ普通にウマイもんでも食えるだろうに。
てか53回、同じ相手に連続でコイン投入とか常人じゃできん。
恥ずかしいとかバカらしいとか考えて抵抗あって止めるのが普通。
まあその日はおれに53連敗してイカれ(略)は帰った。
そしてその翌々日。
同じゲーセンにイカれ略がまた出没。
おれが鉄拳4始めたら案の定イカれ略はまた怒涛の連コインしてきやがった。
完全に狂ってる。
イカれ略は無職だと思ったが、職業はバーサーカーだった。
そしてその日は35連コぐらいで帰って行った。
その日もイカれ略には負けなかった。

アソラソ #- | URL | 2012/06/20 05:33 [edit]

53連…例え仲の良い友達でもそこまではやらないだろうね。確かに狂ってるとしか思えん。
アウトラン2やってたら、いきなり横に座って乱入してきてガッツポーズとった某オヤジみたいな、正体不明なオヤジだな、そいつ。あの時は唖然としたっけ(笑)

カシマ #- | URL | 2012/06/21 23:24 [edit]

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