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ゲーム音楽これを聴け!

わたしは いだいな ぶとうか。 うわさでは すでで くまを たおしたことになっておる。 しかし じつは てつのつめを つかって いたのだよ。 わっはっは。 ゲーム音楽とプログレ、ジャズロックが中心。ドールも始めました。うちのドールが勝手にツイッターで呟いたりしてますので、そちらもよろしく。

 

記憶の中の「S子」ちゃん 

夏なので、ちょっと怖い話をします。

ちょっと長くなります。

これは私が小学生の時なのですが、仮にS子ちゃんとしましょう。
私は彼女とは幼稚園が一緒で、小学校に上がる時に他のみんなは別の小学校に行きましたが私とS子ちゃんとYくんは同じ小学校に上がることになりました。
残念ながらクラスは別々になってしまい、S子ちゃんとYくんとも行き会わなくなってしまいました。
それから2年が経ち、小学3年生の時にS子ちゃんと同じクラスになりました。
もしかしたらS子ちゃんは私のことを忘れてしまっているかと思い「幼稚園の時、一緒だったよね」なんて声をかけたところ、彼女はちゃんと覚えていました。とはいっても幼稚園の時の記憶はあまりなく、そんなに仲良く遊んだ記憶もなかったので、その時はそんな挨拶だけで終わりました。

それから何ヶ月かして席替えがあり、私はS子ちゃんの隣の席になりました。
一緒に授業を受ける内、なんとなく話すようになり、次第に仲良くなっていきました。
その頃から、私は怖い話や心霊写真などオカルトな話題が大好きで、彼女に話しかけたところ、彼女もそういったオカルトが大好きなことがわかりました。
ただ、彼女の場合は、他のみんなのように本で知ったことやテレビで見たことをわいわいと楽しんで話すのではなく、自分の身に起こったことを淡々と話すのでした。そこが、他のみんなと大きく違うところでした。
例えば、ある時は「黒い人影のような人が自宅の中に入っていくのをみた」などと薄気味悪いことを、全く表情を変えずに話すのです。
彼女はもともと、あまり笑わない子でした。今にして思えば、小学3年生にしては妙に落ち着きのある子だったと思います。
そんな彼女が淡々と、怪異を語るのです。どんな本やテレビ番組よりもよっぽど恐ろしく、背筋がゾクっとしたものです。
ある時は「怪我をする人や亡くなる人がなんとなくわかる」ということも話していました。
ある日、親戚が彼女の家に遊びに来ていた時のことです。その親戚の顔は、彼女が見ると顔が影がかかったように黒かった、というのです。不安に思っていた矢先、その親戚は交通事故にあったそうです。
こんな話を毎日、私は聞いていました。彼女はきっと霊感のある子に違いない、と思い、他にも色々聞いて、お返しに私が本やテレビで知った怖い話を聞かせる、というのが毎日の日課のようになっていきました。
そんな彼女には、友達と呼べるような人がどうやらいないらしい、ということがわかってきました。
普通、小学生ぐらいだったら友達の誰々の家に遊びに行ったとか、そういう話が出るものですが、彼女からは一度も聞いたことがありませんでした。友達の家には行かないし、家に友達も呼ばない、と言うのです。
そう言えば、彼女は休み時間は、いつも一人でぽつんと自分の席で頬杖をついて、ぼうっと過ごしていたことを覚えています。けれども、必ず一人か二人は女子がやってきて、彼女となにやら真剣な表情で話し合っては去っていくのです。
一体何を話しているんだろう、と気になりましたが、何か女の子同士の内緒話なんだろう、と対して気にもとめていませんでした。
やがて、放課後に彼女は数人の女子と何か占いのようなことを始めていました。それは、当時高学年から低学年まで流行った「こっくりさん」でした。
しばらくして高学年の子が狐に憑かれた、と話題になりました。授業中に奇声を発し、担任の先生の話を全く聞かなくなってしまったのです。その子はしばらく学校を休むことになりました。
それから「こっくりさん」は禁止になり、S子ちゃんたちも「こっくりさん」はやらないようになりました。
ところが、S子ちゃんは今度はタロット占いを始めたのです。しかも、これが当たると評判だったようで、毎日女子が彼女の元におとずれては占ってもらい、何かお礼を言っていたのを覚えています。
彼女と話して見た所、どうやら占いが得意のようでタロットだけではなくトランプ占いもやるとのこと。家には水晶玉もあってそちらはあまり当たらない、というか見えないと言っていました。
これはホンモノのオカルト少女だ、と私は以前よりもS子ちゃんに興味を持ち始めました。
相変わらず、彼女は実体験を淡々と語り、私が怖い話を語る、という毎日が続きました。
そんなある日のことです。私が掃除の時間に廊下を雑巾がけしていると、彼女がぼうっと前から歩いて来ました。
(あれ?S子ちゃん、もう掃除終わったのかな?)
何気なく見ていると、私には気づかない様子で、すうっと横を通り過ぎて行きました。
「S子ちゃん?」
そう呼びかけても、何も返事をしてくれません。ただ、廊下の突き当たりの壁を目指して、もくもくと歩いていきます。
「S子ちゃん?どうしたの?」
さすがに私も気になって彼女を追いかけました。
やがて、彼女は突き当たりの壁の前で突っ立ったまま、壁のある一点をじいっと見ています。
「S子ちゃん?何?何か見えるの?」
そこには、怪談でよくあるような人の顔のシミだとか、そういった奇妙なものは全くありません。ただの真っ白な壁です。
「…あのね」
彼女がようやく口を開きました。
「ここで誰か死んでるよ」
いつもの無表情で、淡々と彼女は言いました。
私はそれを聞いて背筋がゾクリとしました。
「それって…どういうこと?」
私が聞くと
「うん。あのね、何となく足が勝手にこっちに向いたのね。それでよく見たらね、すっごい昔に誰かがここで死んでるのが見えたの。詳しいことはさすがにわかんないんだけど…」
と答えました。
そう言えば…と私は思い出しました。
この、私たちが通う小学校は、実は曰くつきの小学校なのです。
この小学校は100年以上前から尋常小学校としてこの敷地に立っていて、現在はそれを取り壊して建て直したものだったのですが、その建て直しの工事中に何人もの人が亡くなった、というのをある先生が教えてくれました。
それというのも、ここは昔、動物の屠殺場で、動物の強い念が渦巻いているというのです。今にして思えば、「こっくりさん」の効き目がやけに強かったのも、そういう理由だったのでしょう。
彼女にその話をすると「ああ、やっぱりね…」と、やはり無表情に答えました。

それからも彼女とはよくオカルトの話で盛り上がりました。彼女はオカルトに本当に詳しく、私にとっては、当時霊能力者で有名だった宣保愛子のような存在でした。
ある時には黒魔術や白魔術の話もしてくれましたが、私には難しくてよくわかりませんでした。ただ、彼女が言うには「黒魔術は本当に危険だから、絶対やっちゃダメだよ」ということでした。実際にやったことがあるのかどうかは聞きませんでした。
他にも、色んな話をしたと思うのですが、なにぶん20年近く前の話ですので、詳しくは覚えておりません。ただ、彼女はかなり不思議なオカルト少女だったということはよく覚えています。そして、いつも一人ぼっちだったことも覚えています。
色んな子が彼女と話していくのですが、友達という感じではありませんでした。気づくと、彼女はぽつんと自分の席に座って、ぼうっとしているのです。
それから小学4年生になって、クラス替えもなく、また彼女と同じクラスでした。
この時は、花子さんが非常に流行ったのを覚えています。
一階の理科室の脇の女子トイレに花子さんが出ると噂になり、興味本位で私と数人の友達でドキドキしながら向かいました。といっても夜中ではなくて放課後です。
しかし、そのトイレは常に薄暗く、妙に冷気の漂う場所で、雰囲気は抜群でした。
花子さんを呼び出す方法はどこでもよく聞くような方法で、まずノックを三回、そして「花子さん」と呼びかけます。これを三回繰り返すと、扉が勝手に開いて花子さんが現れる、というものでした。
ただ、その方法で本当に花子さんが出ると怖いので、私の友達がダッシュで女子トイレに入り、扉を素早く三回叩いて「花子さん!」と大声で呼び、すぐに逃げてくる、という方法をとりました。
一人のいつもおちゃらけた友人Tくんが、それに挑戦しました。
コンコンコン!
「花子さん!!」
そう言った途端、何も起こっていないにも関わらず、たったそれだけで私たちはパニックになり、みんな急いで走って下駄箱まで逃げました。やっぱりみんな怖かったんです。本当に出てきたらどうしよう、と不安でたまらなかったのです。
それから数日後のことです。
掃除の時間に、花子さんと大声で呼んだ、あのおちゃらけた友人Tくんが、突然鼻血を出して倒れたのです。これは私もすぐ近くにいたのでよく覚えています。
箒を持ってただ掃いていただけなのに、突然後ろ向きに倒れたのです。気を失うような感じで、白目を向いて倒れました。倒れた時に机にぶつかって鼻血が出たのかと思ったのですが、どうやらそうではないようです。
「花子さんの呪いだ!!」
誰かが叫びました。
その一言で、教室中がパニックになりました。
騒ぎを駆けつけて、担任の先生がやってきました。
「Tくん!どうしたの!?」
生徒たちは口々に「花子さんの呪いだ!」と叫んでいました。先生はそれを聞いて「そんなわけないでしょ!いいから、保健室に連れていきなさい!ほら、手伝って!」と叫び返します。
Tくんは意識も朦朧としていて、先生と数人で担ぎ挙げて、そのまま保健室へと連れて行かれました。
「ねえ、どうしよう!!花子さんの呪いだよ!!」
女子の中には、泣き出してしまう子もいました。
そんな騒然とした中、どこへいたのかS子ちゃんが教室へ戻ってきました。
「あ、S子ちゃん!!」
女子の一人が、彼女に駆け寄り、事情を説明しています。
「絶対、花子さんの呪いだよ!S子ちゃん、どうしよう!?」
その子は、すがるような顔でS子ちゃんを見ています。すると、S子ちゃんはいつもの無表情で淡々と答えました。
「ああ、あれ?花子さんとは関係無いよ。だから、だいじょぶだよ」
彼女はさらりと言ってのけました。まるで、この騒動に感心が無いといった雰囲気でした。
その一言で、教室中に巻き起こっていた騒動が、収まり始めました。
「S子ちゃんがそう言うなら…」
「本当に?本当にだいじょぶなの?」
「ねえS子ちゃん、本当?」
みんな半信半疑です。しかし、彼女はもう一度きっぱりと言ってのけました。
「うん。あれ、霊現象でも何でもないよ。Tくんが勝手に興奮して鼻血出しただけでしょ」
その言葉に、みんなが笑い声を上げ始めました。
「そうだよね。Tってさ、いっつも一人で騒いで怪我してるしね」
「そうそう。どうせ箒で鼻でもぶつけたんでしょ?」
「バカだもんね、Tって」
そんな会話が飛び交い、その場の混乱状態が治まっていったのでした。
S子ちゃんはというと、笑うこともなく、またどこかへ行ってしまいました。いつの間にか、彼女の影響はとても大きなものがあったのです。

さて、実はここからが非常に不思議なお話なのです。

このように、私は彼女と彼女の関わった出来事を非常によく覚えています。細部は記憶違いもあるのでしょうが、大方、このような出来事でした。
仲も良かったので、今でもあの頃の表情やしゃべり方、顔や声まで覚えています。もちろん、彼女の氏名も漢字で書くことが出来ます。
そんなS子ちゃんの思い出なのですが、ある時期から私の記憶からバッサリと抜け落ちているのです。
ここまで書いた小学3年と4年は一緒のクラスだったのは覚えています。5年、6年は曖昧です。確か一緒のクラスだったような気がしますが、覚えていません。
そして中学生からその後は、彼女に関しての記憶が一切無いのです。
他の友達のことは、例え行き来の無くなった人であっても覚えているのに、S子ちゃんだけが綺麗さっぱり、消えているのです。まるで、彼女が存在していないかのようなのです。
例えば、話しかけずとも学校内で見かけていれば覚えているはずなのですが(他の子はしっかり記憶にあります)、そんな記憶さえ無いのです。これはどういうことなのでしょうか。さらには、中学を一緒に卒業したかどうかも覚えていないのです。
卒業アルバムを見れば早いのでしょうけど、見るのがとても怖いです。もしS子ちゃんがそこにしっかりと写っていたのなら、なぜ私は何も覚えていないのでしょうか?
彼女がそこに写っていないのなら、中学が別々になったのか転校した、という可能性があるでしょう。そうだとしても私の場合は必ず覚えているはずなのですが…。現に、他の子は覚えていますし。

思い出そうとすればするほど、記憶が全く無いことに愕然とします。
さらに言うと、なぜ今頃こんなことを急に思い出したのでしょう。そもそもS子ちゃんのことを思い出したのは約3~4年前のことです。きっかけも何も無く、突然「そう言えばあの子、どうしてるかな」と思ったのです。
そこで記憶をたどる内、ごっそりと抜け落ちている部分があることに気づき、驚いたのです。
それからまた忘れていて、つい先日、またも何の前触れもなしに急に思い出し、今日一日中うんうんうなりながら仕事をしていました。周囲の人は相当奇異な様子に映ったことでしょう。

もしかすると、近日中に彼女に再会する前触れなのでしょうか。そう考えるとなんだかそら恐ろしいような、不安なような、妙な気分です。
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Category: 都市伝説

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